珪酸鉱物関係
シリカ
「シリカ」って言葉よく聞きますよね.シリカとはシリケイト(シリコン+酸素)の集合体です.
かな〜〜〜りいい加減にシリカの素=「シリケイト」から追ってみますね.
●シリコン(珪素)
シリカの素で、いちばん元となるシリコン(Si)から順にスポットをあてますと・・・
「シリコン」といえばどうしてもシリコン樹脂のイメージが先行してしまう私ですが、シリコンとは
ご存知元素(Si)です.地球上に酸素の次に多く存在する物質ですが、単体では自然界に存在できない
と思うのです.4本の結合手があるので4個の酸素と強力に結合=酸化している姿が一般ではないかと
思います.余談ですが
結合の仕方は半分
イオン結合で半分
共有結合だそうです.結合の種類によって
イオン半径の大きさは変わるそうですが、シリコンがこの結合の仕方を選んだのは自らを4つの酸素の
隙間にピッタリと収まる大きさに変えるためだそうです.この4つの酸素に囲まれたシリコンの化合物を
シリケイトといいます.
●シリケイト(珪酸塩)SiO4
検索したら工業方面、化学方面と溢れんばかりの情報がヒットして絞込みに一苦労だったのですが
鉱物方面に絞って簡単に...私も理解しておりませんので間違ってるかも.
図1

シリケイトは、シリコン1個に4個の酸素が結合したものが代表的で、

ピラミッド三面バージョン型(四面体)の構造をしてます.めちゃめちゃ

頑強な化合物の分子で、あたかも1個の原子のように振舞うそうです.
そしてシリケイトは、地球の深部まで続く地殻に多く含まれていている
そうなのです.
皆さんご存知の多くの石がシリケイトを含む鉱物です.
シリケイト鉱物はマグマからできると云われてますが、マグマは
マントルや地殻の成分が圧力低下によりドロドロになったものです.
ということで、マグマのなかでは多くのシリケイト鉱物の素が作られ
そのマグマが冷え固まった岩と一緒に地上付近に露出するようです.
四面体の角(酸素)をお隣さんのシリケイトと1個、2個、…と共有し様々な構造の結晶を作ります.
すぐ下で述べますがペリドットやガーネット、トパーズはシリケイト同士ではなく金属イオンなどと共有します.
図2

一部ですが、それぞれの構造の代表選手ご紹介

ペリドット,ガーネット,トパーズなど

タンザナイト,プレーナイトなど

ベリル,トルマリン,アイオライト,他

クンツァイトなど多くの輝石類

雲母などは平面的にビシーっと並びシート状.

長石は更に3D的に繋がります.

シリカはもっとびっしり完璧に繋がる3D結合.

のペリドットやガーネットは、離れている単体のシリケイト同士を金属イオンの接着剤で繋いでます.

の形も同じく、離れているリボン型同士を金属イオン接着剤が繋いでます.

も

も金属イオンが
接着剤となり縦横高さのある構造が出来上がります.そして最終的にシリカは、接着剤無しのシリケイト
オンリーで組まれた3D構造となるようです.
基本的にマグマ成分に鉄やマンガンイオンが多いと、シリケイト同士の連結が邪魔され

の鉱物の素ができ、
それによってマグマ中の鉄やマンガンなどが使われ少なくなり、熱水の割合が多くなるとシリケイト同士の
連結が


…と、どんどん進むんだとか.しかし実際はマグマの温度や圧、含有素材の違いによって
出来る順番は様々です.シリケイト鉱物の成り立ちのメカニズムは、まず地球の誕生から勉強しないと
ダメっぽかったのでサクサクッと飛ばします(笑)
●シリカ(珪酸)
やっと本題のシリカ.
シリカはシリケイトの最終進化型だそうです.シリケイトが余す所なくびっちり並んだ構造です.
※「シリケイト最終進化説」は、シリカを
シリケイト鉱物の一種とする説で、別のところでは
シリカはシリケイト鉱物にカテゴライズせずに
酸化鉱物の一種とする説もあるそうです.
シリケイト四面体の4角(酸素4つ)全てを、隣合う4つのシリケイトと共有してます.だから全体的に見ると
シリコンと酸素の比は1:2となっているので 化学式は有名な「
SiO2」で和名は
二酸化珪素になります.
かなり安定した構造だそうです.そして基本的には、塩基(金属イオンなどなど)は入り込んでこれません.
ちょっとニュアンスが違うかもしれませんが「金属入り」の例外もかなりあるそうなんですけど・・・
もう少し詳しくは
天然石の色をご覧下さい.
皆さんご存知の
水晶や
メノウがこのシリカの一種で、
石英とも呼ばれます.
因みに私バカなので昔は「シリカ=石英」だと思ってたんです.しかしシリカの結晶構造にも微妙なズレがある
らしく、石英の他に鰐珪石,クリストパル石,コース石,スティショフ石,キータイトなど一般ではあまり目にしない
ものや地殻の奥深くマグマ溜りに近いところ、高圧環境や高温環境でしか存在できないものもあるらしいのです.
はい、上の石英以外はビーズにはあんまり関係ないので全てパスです.というか私自身が頭痛いので・・・
とにかく石英はシリカのなかでも一番安定した形なので、地球上にものすごくたくさん存在する鉱物です.
もう少し詳しいことは後述いたしますね.あと結晶してないシリカとしては、
オパール&ガラスが有名です.
●石英
ひとくちに石英といっても更に細かく分かれます.
α-石英と、低温下では存在するのが難しい
β-石英.
β-石英はまだ熱いマグマの近くとかにあるらしいのです.炎の女王様専用石英なのでパスします〜.
これから以下「石英」とは
α-石英のことを指します.
【 単結晶 】
大結晶のもの.鉱物が自由に成長し結晶面で囲まれたものを
自形というそうです.六角柱型に代表されるの自形の結晶の石英
で透明度が高く、色つきの変種も含めてこれを
水晶と呼びます.
【
顕晶質石英 】
肉眼やルーペで確認できるほどの小サイズの結晶.
ローズクォーツなどがコチラ だそうです.ローズクォーツは
シリケイト以外の金属イオン(ピンク色の素)が多すぎて
大きく結晶できないんだとか.
※狭義語の「石英」とは顕晶質石英のことを指すようです.
【 微晶質石英】
肉眼では確認できないほど小さく結晶した石英.
【 潜晶質石英 】
さらに極少結晶の石英.高倍率の電子顕微鏡で見て、なんとか結晶反応が
確認できる程度のものを指すらしいです.
メノウ&カルセドニは微晶質〜潜晶質タイプの石英だそうです.また
珪化鉱物や
岩石なども
玉髄類とはでき方が違いますが、コチラのサイズの結晶が多いそうです.
●非晶質
ここまでは一応「結晶質」と云われる、結晶している石英のお話でした.これから下は結晶していない
シリカ.またはファジーなものの項目です.ファジーってなんだよ・・・って感じですが、読んでみて下さい.
【天然ガラス】

遺跡で発掘されるヤジリとして有名な
オブシディアン(黒曜石)や
隕石衝突によってできたと考えられる
テクタイトは天然ガラス質の
岩石と云われており結晶してないそうです.
「結晶」は熱が長い時間をかけて冷めてゆく過程で成長するものですが
噴火などで地表に放り出されたアツアツのシリカが急激に冷え固まると
結晶せずに天然ガラスなどになります.しかしオブシディアンをよく観察
すると
晶子と呼ばれる「結晶の種」のようなものが見つかるらしいです.
本当は結晶したかったんでしょうね.因みにこの仲間は同じグループなの?と思えるほど様々な色や模様があります.
ボヘミア産の美しい渋グリーンの
モルダバイトもテクタイトの一種です.
アクセサリにされた天然ガラスの注意点としては、ヤジリに加工されただけあって
割れ目は鋭利です.
割れてしまった際は充分お気をつけ下さい.
【オパール】
「結晶していないシリカ」といわれる
オパール.
石英と比べて、半端なく低温の場所で出来上がった鉱物だそうです.
原材料のシリカ水溶液も低温なので、サラサラではなくドロドロ.
だから身動きが取れなくて、脱水しながら結晶することもできず
岩の割れ目空間などで水を含んだまま凝固してしまったそうです.
新しいものは非結晶ですが、古い年代にできたであろうモノは微妙に結晶反応を示し、潜晶質になりかけてる
のもあるのだとか. このことからやはり自然界においては非結晶のものは不安定であり、徐々に徐々に結晶する
方向に進みたがるということが言えるそうです.
※新しいオパール&古いオパールって○千万年とか○億年とかその単位での発言です.
●番外編
【 クォーツァイト 】(珪岩)

原始地球の300℃とかの熱水の雨などで風化した石英が、
大陸移動の地殻変動の圧や、火山活動の熱などの影響で
ギュッと凝縮され、再び大きな塊となったものらしいです.
なんか大雑把に書きましたが本当はもっと複雑だと思います.
が頭悪いのでわかりません.(しかも間違ってるかも・・・)
このクォーツァイトのグループでよく目にするのが、左画像の
翡翠の模造品.
隙間があるので精巧に染まります.そしてインド産のグリーンアベンチュリン.
グリーンアベンチュリンはクォーザイトにクロムによって発色した緑色の
白雲母(フックサイト)が入ってます.因みに元祖アベンチュリンとは何か.
砂金水晶←コチラご覧下さい.
【 ガラス 】
岩石などから採取された石英をもとに作られた
固溶体.固溶体についての詳細は白文字クリックして下さいね.

ガラスは結晶していません.上の
非晶質シリカに近い成分でできた
高価なガラスは「石英ガラス」とか「シリカガラス」とか呼ばれてますね.
「練り水晶」という意味の分からない名前のものもありますが、
これは水晶をいったん融解し、再度固めたものだとか.石英ガラスでは
ありますが、もはや水晶ではなくなっているので紛らわしいの一言です.
うわ〜毒吐いちゃった.エビヤでこのタイプのビーズを使う際は
「グラスビーズ」の表記となります.
【 珪化石 】

普通生物は死ぬと微生物によって分解しますが、骨や殻などは
化石化する場合もあります.木を例に挙げますと、木の化石化は
石炭化と
珪化に分かれるそうです.石炭化とは木の細胞壁が
濃縮変質して出来上がるのだそうですが、珪化とは「珪」の字を
含むだけあって、ある特殊な環境下(シリカ溶液の豊富なところ
など)で、細胞壁にシリカが沈着します.これが珪化の第一段階
だそうです.10年くらいで完了する場合もあるようです.
この時点ではまだそんなに固まってないのかな?それが長い年月をかけて細胞構造ともどもカッチカチ
の石英=珪化石のペトリファイドウッド(珪化木)となる.このようなことを読みました.その他、生物の
残骸が石英に置き換わった石ではなく、鉱物や岩石などに石英が浸透した天然石も多くあるようです.
→
agate.html#SLCFCTN