フェルドスパー
長石族
長石族の頁です.
鉱物学的にも複雑そうですし、装飾用に加工されても難しい.私も全く理解しきれておりません.
長石は岩石などの地殻を構成する物質によく含まれていて、地球規模でみると全体の60%を占める
んだとか.そのうちムーンストーンやラブラドライトなど美しいものはほんの微量で、殆どが濁って
たり地味であったりと見栄えがしないのでここでご紹介する長石達はごく一部のものになります.
長石に関するお取り扱いについて、特にものすごく注意する点はないと思います.ただ
劈開完全の
長石もあるので若干気に留めてて下されば幸いです.
とりあえず下の図は、装飾品になるフェルドスパーの種類です.超厄介ですよね〜
この内よくビーズに加工されるものや、ついでにレアな宝石になるものをチラッとご紹介いたします.
装飾方面についてではなく、学問的方面(笑)についてはコチラ→
about_stone/feldsper2.html
●ムーンストーン

和名「月長石」のムーンストーンは、ある特定の鉱物を指す名前ではなく
アルカリ長石グループの中でもフンワリ不思議な光、
アデュラーを放つものを
指すそうです.しかし鉱物名ではないので、アルカリ長石以外でもムーンストーン
と呼ばれているフェルドスパーはあります.
黒っぽい月長石から,赤っぽい月長石,黄味掛かっているもの,レアな緑の
ものなど色々な色がありますが、白い月長石が有名ですね.
青いアデュラが出るものは良質とされているみたいです.
ムーンストーンの中でも稀に
キャッツアイ効果を示すものもあるそうです.

●ラブラドーライト
上と並んで有名なラブラドーライトですが、こちらはれっきとした
斜長石グループに属する鉱物の名です.
ラブラドーライトの中でも、見かけが全く違うものが多く存在します.ラブラドーライトの本当の姿は
無色透明だそうですが、ビーズ用で汎用なのはグレイっぽい地に
ラブラドレッセンスを示すものです.
様々な外見のせいで紛らわしい流通名が付けられるものも多くあります.

例えば地の色が白くてムーンストーンのように青い光を放つ
ラブラドライトがあります.流通名も「ムーンストーン」の
名がついてます.具体的に挙げると
レインボームーンとか
レインボーブルームーンとか
ロイヤルブルームーンとか.
一説には
ロイヤルブルーは、
アルカリ長石グループの元祖ブルームーン
ストーンと差別化するために付けられた名前なんだそうです.
そう、正統派ブルームーンはスリランカ産の強烈な青が出る大変貴重な宝石だそうですが、後年インドで
ブルームーンにそっくりなラブラドーライトが見つかり、それをロイヤルブルームーンと名付けたのだとか.
レインボームーンのほうはなんとなく、ぁぁ色白のラブラドーライトだ
と分かるものが多いです.光り方がラブラドレッセンスです.
若干ギラついていて、青や白以外の色にも光ります.
しかしレインボーブルームーンとか言われてるラブラドーライトさんや
前述のロイヤルブルームーンと呼ばれるラブラドーライトは本家の
ムーンストーンやペリステライトに酷似し、肉眼では見分けが困難です.
さあ、こいつの正体は何?
↓うわ〜お手上げ〜
他には、後述もいたしますが、透明なラブラドーライトに銅片の混じった
オレゴンサンストーン.
因みにサンストーンはムーンストーンと同じくある特定の鉱物を指す名前ではないのですが
多くは
オリゴクレース↓というラブラドーライトの親戚鉱物に鉄片が入ったものです.
逆に微妙にラブラドーライトからずれているかも知れないのに「ラブラド〜」の名が付く長石もあります.
レッドラブラドーライト=
アンデシンの一部,
ゴールデンラブラドーライト=
バイトゥナイトの一部と
いう説もあります.しかしアンデシンもバイトゥナイトも成分はラブラドーライトにそっくり.ていうか
どの範囲までがラブラドーライトなのかは人間が勝手につけた区分です(概要は
斜長石Gをご参照下さい).
なので見た目の線引きができない境界部分の成分の長石だってあります.だからバイトゥナイトであり
ラブラドーライトでもあるって感じの個体もあるんでしょうね.あ、因みにその微妙なラブラドーライトは
宝石に加工されるものが殆どで、ビーズになんてならないくらいレア鉱物だそうです.下画像左はコンゴ産.
アンデシン-ラブラドーライトという名前でした.真っ赤なアイクリーンなものがレッドラブラドーライトと
呼ばれることがあるみたい.画像右はメキシコ産バイトゥナイトのラフ.実はこの色合いは、オーソクレース
にもオリゴクレースにもアンデシンにもラブラドーライトにもあるみたいです.ホンット長石は見かけで

判別できませんねー.

●サンストーン

和名「日長石」サンストーンはムーンストーンと同じく、ある特定の
鉱物を指す名前でありません.銅やら鉄やらの小さなカケラが混じり
キラキラの
アベンチュリン効果を見せる長石を指すそうです.
上でも述べましたが、サンストーンの多くは南インド産のオリゴクレ
ースという長石に
赤鉄鉱が入ったものだそうです.
鱗鉄鉱入りのものも存在するようですが、オリゴクレースの
中でもキラキラしないものはサンストーンと呼びません.
南インド産の古典的なサンストーンビーズ→
←以前アクセサリにしたこちらは、よく見るサンストーンと少し
趣が違いますね.タンザニアのに似てますが詳細は不明です.

アフリカンサンストーンというタグが付いていたもの.
南インド産のものよりヘマタイトの箔が大きめ→
←透明なラブラドーライトに超細かいピンクの銅片の混じった
オレゴンサンストーンや・・・

アデュラーの出る長石にキラキラと輝く物質が入った
サンムーンストーンの
流通名が付いた石など、オリゴクレース以外にもサンストーンと呼ばれて
いるものはあります.
ただサンストーンの定義はアベンチュレッセンスの出る
斜長石グループの
石だそうなんですが噂によると、サンムーンストーンはムーンストーンと
同じく
アルカリ長石グループなんだとか.
あと是非実物を見てみたいのが、八丈島と三宅島のサンストーン.
鉱物的には
アノーサイトという、いちばん灰長石が多いフェルドスパーらしいです.アノーサイトは
普段ならば地味〜な岩みたいな外見らしいのですが、三宅島などのアノーサイトさんは銅粉によって
赤くなってるそうで、稀に真っ赤な透明度が高い石はカットされてルースにされるみたいです.

激レアだそう.拝みたぃぃ〜
左はタンザニアで採れるイルージョンサンストーンと呼ばれるもの.
他にコンフェッティサンストーンやらタンザサンやらの名があるようです.
大きなヘマタイトの箔は、地元の鉱夫の間では「フラワー」と呼ばれて
いるんだそう.かわいらしいですね.
●アマゾナイト

マイクロクリンという長石の中でも若草色のものを限定して
アマゾナイト(天河石)と呼ぶそうです.どこのビーズ屋さんに
行っても、いつ行っても在庫のある仕入れやすい天然石です.
左図のように、他の
アルカリ長石とは組成分はほぼ同じですが
中でもマイクロクリンが一番長い時間をかけてジックリと結晶
したので、秩序ある構造をしているそうです.
質感はノッペリとした不透明〜半透明なものや霜降り模様.
が、たまに「さすが同類.ムーンストーンになりそう」と
思わせるシラーが出るものもあります.
●ペリステライト

最近話題のペリステライト.
今までずっとブルームーンストーンだと思われてきたらしいのですが、
やっと近年になって新種の長石だということが判明したそうです.
組成分的には左図の通り.ムーンストーン属する
アルカリ長石グループ
ではなくどちらかと言うと
斜長石グループに属するようです.
ペリステライトの水色や青の光は強烈で、パールのようなシルク光沢を見せる
と云われます.私も実物を多く見ておりませんので、ムーンストーンやラブラド
ライトと見分けがつかないのですがとにかく美しいフェルドスパーです.
光の原因は、ムーンストーンと同じく薄〜い層状の構造から
光の散乱が起きているそうです.
産地はスリランカとか,カナダとかタンザニアと云われております.
番外編
フェルドスパーは地殻の約60%をしめる鉱物と云われてます.とにかく岩石などにも多く含まれてる
らしく、ビーズにもなっている有名な長石入り岩をここでちょこっとご紹介.
ユナカイトまたは
ウナカイトと呼ばれてます.
透明部分が
石英,緑の部分がエピドート(緑廉石=タンザナイトとか
と同グループ),サーモンピンクの部分がフェルドスパーと云われて
ますが、因みにサーモンのところはチューライト(桃廉石=緑廉石の
変種)とも云われてます.なんだかよく分かりませんがウナカイトは
長石入りの花崗岩なんだそうです.
ラルビカイトというフェルドスパー主体の
岩石です.
ラブラドライトに似てますが、成分としては
アルカリ長石グループ
に属すフェルドスパーに、ほんのちょっとの石英が入ってるそうで.
日本名は長石閃長岩(ちょうせきせんちょうがん).難しすぎる・・・
でも皆さん街中でラルビク岩を目撃してるはずです.
ビルの壁などに「ブルーパール」や「御影石」の建築材名で
使われているそうですから.